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医師に伝えたいことは?
フィナステリドとデュタステリド、どちらにするかは医師が決めます。5つの質問に答えると、診察のときに伝えておきたいことと、記事の中で先に読んでおきたいところがわかります。
AGAの飲み薬を調べると、フィナステリドとデュタステリドの2つの名前が必ず出てきます。
どちらも同じような薬に見えて、何が違うのか分かりにくいと感じる方も多いでしょう。
2つはどちらも、薄毛の原因になる男性ホルモン(DHT)が作られるのを抑える薬です。
ただし、抑える酵素の範囲や体から抜けるまでの時間、気をつけたい副作用、毎月の費用には違いがあります。
この記事では、2つの薬の違いを添付文書(薬の公式な説明書)の数字をもとに整理しました。
効果と副作用のデータ、飲み方や献血・検査で気をつけること、同じクリニックで比べた月額の目安もまとめています。
- フィナステリドとデュタステリドの違いの早見表
- 抑える酵素の違いと、DHTがどのくらい下がるか
- 同じ試験で比べた効果のデータと、学会ガイドラインでの位置づけ
- 添付文書に載っている副作用の発現率
- 献血・PSA検査・妊活など、飲んでいる間に気をつけること
- 同じクリニックで比べた月額の目安と、薬の決め方
はじめに結論をお伝えします。2つの違いは、フィナステリドが酵素のⅡ型だけを、デュタステリドがⅠ型とⅡ型の両方を抑えることです。
どちらも日本皮膚科学会のガイドラインで同じ推奨度とされていて、どちらを使うかは医師が頭皮の状態を見て決めます。
薬ごとの料金は、フィナステリドの通販とデュタステリドの通販のおすすめクリニックの記事で比べています。
診察の流れも含めて選びたい方は、AGAオンライン診療のおすすめクリニック比較を参考にしてください。
AGAの治療は保険が使えず、自由診療(全額自己負担)になります。どちらの薬も処方箋医薬品なので、医師の診察を受けてから処方されます。
フィナステリドとデュタステリドの違い|早見表

まずは2つの薬の違いを1つの表にまとめました。
先発品の名前は、フィナステリドが「プロペシア」、デュタステリドが「ザガーロ」です。どちらにも同じ成分のジェネリック(後発品)があります。
| 比べる点 | フィナステリド | デュタステリド |
|---|---|---|
| 先発品 | プロペシア | ザガーロ |
| 国内での販売開始 | 2005年12月 | 2016年6月 |
| 抑える酵素 | 5α還元酵素のⅡ型 | 5α還元酵素のⅠ型とⅡ型 |
| 1日の量 | 0.2mg(1mgまで増やせる) | 0.1mg(必要に応じて0.5mg) |
| 薬の形 | 錠剤 | やわらかいカプセル |
| 血液から半分に減るまでの時間 | 約4時間 | 約3.4週間(前立腺肥大症の患者のデータ) |
| 飲めない人 | 妊娠中・妊娠の可能性がある女性、授乳中の女性 | 女性、子ども、重い肝臓の病気がある人 |
| 献血ができない期間 | 飲むのをやめてから1か月 | 飲むのをやめてから6か月 |
| PSA検査(前立腺の検査) | 値が下がるため、2倍した値を目安に見る | 値が下がるため、2倍した値を目安に見る |
| ガイドラインの推奨度(男性) | A | A |
出典:プロペシア錠 添付文書(PMDA)/ザガーロカプセル 添付文書(PMDA)/日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」/日本赤十字社 福岡県赤十字血液センター「服薬と献血について」

大きな違いは「抑える酵素の範囲」と「体から抜けるまでの時間」の2つです。
献血ができない期間も、薬によって1か月と6か月で違います。
抑える酵素の型の違い|Ⅱ型だけか、Ⅰ型とⅡ型の両方か
AGAは、男性ホルモンのテストステロンが「5α還元酵素」によってDHT(ジヒドロテストステロン)に変わることで進みます。
DHTは毛を作る細胞のはたらきを弱め、髪が太く育つ前に抜けてしまう原因になります。
5α還元酵素にはⅠ型とⅡ型があります。
フィナステリドはⅡ型だけを選んで抑える薬で、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方を抑える薬です。
ザガーロの添付文書によると、0.5mgを24週間飲んだ人では血液中のDHTが約91%下がりました。0.1mgでは約84%です。
出典:ザガーロカプセル 添付文書(PMDA)18.3
DHTと薄毛の関係を先に押さえたい方へ。DHT(ジヒドロテストステロン)とは?AGAの原因になる仕組みと抑える方法が入り口になります。
効果の違い|同じ試験で比べたデータ
2つの薬は、同じ臨床試験の中で比べられたことがあります。
対象は20〜50歳の男性917人(日本人200人を含む)です。24週間薬を飲み、頭頂部の直径約2.5cmの円の中で毛の本数がどれだけ変わったかを調べました。
| 飲んだ薬 | 24週後の毛の本数の変化 | フィナステリド1mgとの差 |
|---|---|---|
| プラセボ(有効成分なし) | -4.9本 | - |
| フィナステリド1mg | +56.5本 | - |
| デュタステリド0.1mg | +63.0本 | +6.5本(p=0.56) |
| デュタステリド0.5mg | +89.6本 | +33.0本(p=0.003) |
添付文書の結論は、デュタステリド0.1mgと0.5mgのどちらもフィナステリド1mgに劣らない(非劣性)というものです。
数字のうえでは0.5mgの増え方が大きいものの、1つの試験の平均値であり、一人ひとりの効果を約束するものではありません。
フィナステリドには、国内で48週間行われた試験もあります。頭頂部の写真で「改善」と判定された人は、1mgで58.3%でした。
プラセボの5.9%と比べて差が出ていますが、評価のしかたが違うため、上の表の数字とそのまま並べることはできません。
出典:プロペシア錠 添付文書(PMDA)17.1.1
学会のガイドラインでは、どちらも推奨度A
医師が治療の目安にする日本皮膚科学会のガイドライン(2017年版)でも、2つの位置づけは同じです。
男性のAGAでは、どちらの内服も推奨度A(行うよう強く勧める)とされています。
出典:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
効果を判断するまでの期間は、どちらも6か月が目安
早ければ3か月(デュタステリドは12週)で変化が出る場合もあります。ただし、どちらの添付文書でも、効果の判断には通常6か月かかるとされています。
6か月以上飲んでも変化が見られなければ、続けるかどうかを医師と見直す流れです。
飲み始めの時期に抜け毛が一時的に増えることについては、初期脱毛とは?いつまで続く?で解説しています。
副作用の違い|添付文書の発現率で比較
2つの薬で報告されている副作用の種類は、性機能に関するもの・肝機能・気分の落ち込みなど、よく似ています。
添付文書に載っている臨床試験での発現率を並べると、次のとおりです。
| 試験 | 副作用が出た割合 | 主な症状 |
|---|---|---|
| フィナステリド 国内試験・48週 | 1mgで6.5%(139人中9人) | 性欲の減退1.1%(276人中3人) 勃起機能不全0.7%(276人中2人) ※0.2mgと1mgを合わせた数字 |
| デュタステリド 国際共同試験・24週 | 17.1%(557人中95人) | 勃起不全4.3%(557人中24人) 性欲の減退3.9%(557人中22人) 精液量の減少1.3%(557人中7人) |
| デュタステリド 国内長期試験・0.5mg・52週 | 16.7%(120人中20人) | 勃起不全10.8%(120人中13人) 性欲の減退8.3%(120人中10人) 射精障害4.2%(120人中5人) |
出典:プロペシア錠 添付文書(PMDA)17.1.1/ザガーロカプセル 添付文書(PMDA)17.1.1・17.1.2
表ではデュタステリドの数字が高く見えますが、試験を行った時期や人数、期間、数え方がそれぞれ違います。
同じ条件で比べた数字ではないので、この表だけで「どちらが副作用が出やすい」とは言い切れません。
- 性欲の減退・勃起不全・射精障害などは、飲むのをやめたあとも続いたという報告があります
- まれに肝機能障害が起こることがあります(デュタステリドは黄疸も含む)
- フィナステリドでは、因果関係は明らかではないものの、気分の落ち込みや自殺念慮の報告があり、添付文書で注意が呼びかけられています
- デュタステリドでは、乳房の張りや痛みなどの乳房障害が1%未満で報告されています
- 気になる症状が出たら自分で量を変えたりやめたりせず、処方した医師に相談してください
症状ごとの対処まで知りたい方は、フィナステリドの副作用とは?症状別の発現率と正しい対処法を解説へどうぞ。
飲み方と、飲んでいる間に気をつけることの違い
薬の形と体から抜けるまでの時間が違うため、日常生活で気をつけることにも差があります。
とくに献血の期間は大きく違うので、献血をする習慣がある方は先に知っておきましょう。
女性や子どもが薬に触れないようにする
どちらの薬も、妊娠中の女性の体に入ると、おなかの男の子の生殖器の発達に影響するおそれがあります。
フィナステリドはコーティングされた錠剤です。割れたり砕けたりしない限り、ふだんの扱いで成分に触れることはないとされています。
デュタステリドは皮膚からも吸収されるため、カプセルから漏れた薬に女性や子どもが触れないよう注意が必要です。
触れてしまったときは、すぐに石けんと水で洗ってください。家族と暮らしている方は、薬の置き場所にも気を配りましょう。
出典:プロペシア錠 添付文書(PMDA)8.1/ザガーロカプセル 添付文書(PMDA)8.1
献血は、やめてから1か月と6か月で違う
フィナステリドやデュタステリドを飲んでいる間は、献血ができません。
日本赤十字社の案内では、飲むのをやめてから献血できるまでの期間は、フィナステリドが1か月、デュタステリドが6か月です。
出典:日本赤十字社 福岡県赤十字血液センター「服薬と献血について」
2つの薬は、体から抜けるまでの時間も大きく違います。
フィナステリドは血液中の量が約4時間で半分になります。デュタステリドは、前立腺肥大症の患者が0.5mgを飲み続けたデータで約3.4週間と報告されています。
出典:プロペシア錠 添付文書(PMDA)16.1/ザガーロカプセル 添付文書(PMDA)16.1.2
健康診断などでPSA検査を受けるときは医師に伝える
PSAは、前立腺がんを見つけるための血液検査の数値です。
どちらの薬もこの値を下げるため、ふつうに測ると実際より低く出てしまいます。添付文書では、2倍した値を目安に評価するよう書かれています。
フィナステリドは国内の試験で約40%値が下がりました。デュタステリドは、前立腺肥大症の患者のデータで6か月後に約50%下がるとされています。
人間ドックや健康診断でPSA検査を受けるときは、AGAの薬を飲んでいることを必ず伝えてください。
出典:プロペシア錠 添付文書(PMDA)12/ザガーロカプセル 添付文書(PMDA)8.2
妊活中の方は、始める前に医師に相談する
フィナステリドの添付文書には、頻度は不明ながら、精子の数や動きが落ちたという報告が載っています。
デュタステリドでも、海外の試験で精子の総数が平均23%減ったと報告されています。いずれも正常範囲内でしたが、受胎への影響ははっきりしていません。
出典:プロペシア錠 添付文書(PMDA)11.2/ザガーロカプセル 添付文書(PMDA)15.1.1
子どもを考えている時期の方は、薬を選ぶ前にその予定を医師に伝えておくと安心です。
| 場面 | フィナステリド | デュタステリド |
|---|---|---|
| 献血 | やめてから1か月はできない | やめてから6か月はできない |
| PSA検査 | 値が約40%下がる(国内試験) | 値が約50%下がる(前立腺肥大症の患者で6か月後) |
| 家族が触れる | 割れた・砕けた錠剤に妊娠中・授乳中の女性が触れない | 漏れた薬に女性・子どもが触れない |
| 飲むときの注意 | 割ったり砕いたりせずに飲む(食事に関係なく飲める) | 噛んだり開けたりせずに飲む |
費用の違い|同じクリニックで比べた月額の目安
どちらの薬も保険が使えないため、料金はクリニックごとに決められています。
下の2院で比べると、ジェネリックは同じくらいか、デュタステリドがやや高めでした。先発品は、2院ともどちらの薬も1万円を超えています。
| クリニック | フィナステリド (国内製ジェネリック) | デュタステリド (国内製ジェネリック) | 先発品 (プロペシア/ザガーロ) |
|---|---|---|---|
| DMMオンラインクリニック | 1mg:月4,299円〜6,600円 | 0.5mg:月5,408円〜7,700円 | プロペシア1mg:11,000円 ザガーロ0.5mg:12,650円 |
| クリニックフォア | 月4,498円〜6,919円 | 月4,498円〜6,919円 | ザガーロ:10,846円 |
※DMMオンラインクリニックのジェネリックは「12か月ごとの定期便の月あたり〜単月購入」、先発品は単月購入の料金です。クリニックフォアは「12か月まとめて定期の月あたり〜1か月ごとの定期配送」、ザガーロは1か月ごとの定期配送の料金です。いずれも別途送料550円がかかります。料金は変わることがあるため、最新の情報は各公式サイトでご確認ください。
出典:DMMオンラインクリニック 公式サイト/クリニックフォア 公式サイト
同じ成分でも、この2院では先発品とジェネリックで月に数千円の差があります。
まとめて受け取る定期便のほうが月あたりは安くなりますが、続けられるかを確かめてから選ぶと安心です。
ほかのクリニックの料金や、海外製の薬の注意点も知りたい方へ。フィナステリドの通販でおすすめのオンラインクリニック11院とデュタステリドの通販でおすすめのオンラインクリニック8院で比べています。
なお、診察を受けずに海外から個人輸入した薬には、偽造品や品質のリスクがあります。副作用が出ても、国の救済制度の対象になりません。
厚生労働省も注意を呼びかけているので、処方を受けて使うようにしましょう。
出典:厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」
フィナステリドとデュタステリド、どちらにするかは医師と決める


ここまで見てきたように、2つの薬には効果・副作用・生活上の注意のそれぞれに違いがあります。
どちらを使うかは、薄毛の進み具合や体の状態、生活の予定をもとに医師が判断します。
診察の前に、次のようなことを整理しておくと相談しやすくなります。
- 薄毛が気になる場所(生え際・つむじなど)と、気になり始めた時期
- すでにAGAの薬を飲んでいるか、飲んだことがあるか
- 献血をする習慣があるか、近いうちに子どもを考えているか
- 肝臓の病気や、ほかに飲んでいる薬があるか
- 毎月どのくらいの費用なら続けられるか
すでにどちらかを飲んでいる方は、自分の判断で薬を切り替えたり、2つを重ねて飲んだりしないでください。
変化を感じにくい、副作用が気になるといったときは、処方を受けた医師に伝えて相談しましょう。
治療を始めるか迷っている段階なら、AGA治療はしないほうがいい?後悔しないための判断基準とリスクを解説が役に立ちます。
- フィナステリドとは?AGA治療における効果の仕組みと副作用をわかりやすく解説|フィナステリドをくわしく知りたい方へ
- デュタステリドとは?AGA治療における効果の仕組みと副作用をわかりやすく解説|デュタステリドをくわしく知りたい方へ
- プロペシア(フィナステリド)をやめたらどうなる?|やめたあとの変化が気になる方へ
- AGA治療の効果と費用はどのくらい?月々の相場とプランの選び方|治療全体の費用を知りたい方へ
フィナステリドとデュタステリドのよくある質問
- フィナステリドとデュタステリドを一緒に飲んでもいいですか?
-
2つは同じ酵素を抑える、はたらきの重なる薬です。自分の判断で重ねて飲むのはやめましょう。使う薬は、診察を受けて医師と決めてください。
- デュタステリドのほうが強い薬なのですか?
-
デュタステリドは抑える酵素の範囲が広く、試験では0.5mgの毛の本数の増え方が大きいという結果が出ています。ただし、ガイドラインの推奨度はどちらもAです。副作用や生活上の注意も含めて、医師と相談して選びましょう。
- 女性も使えますか?
-
デュタステリドは女性には使えません。フィナステリドも妊娠中・妊娠の可能性がある女性と授乳中の女性は使えず、女性の薄毛への適応もありません。女性の薄毛は、女性の脱毛症を診ている皮膚科や医療機関で相談してください。
- ジェネリックでも先発品と同じ成分ですか?
-
国内で承認されたジェネリックは、先発品と同じ有効成分を含む薬です。この記事で料金を確認した2院でも、ジェネリックは先発品より安く設定されていました。費用を抑えたいときは医師に相談してみましょう。
- 20歳未満でも飲めますか?
-
どちらの添付文書にも、20歳未満での安全性と有効性は確立されていないと書かれています。10代で薄毛が気になる場合は、まず皮膚科で相談してください。
まとめ
フィナステリドとデュタステリドは、どちらもDHTが作られるのを抑えるAGAの飲み薬です。
フィナステリドは酵素のⅡ型だけ、デュタステリドはⅠ型とⅡ型の両方を抑えます。この作用のしかたが、2つの薬の根本にある違いです。
デュタステリドは体から抜けるまでに時間がかかり、献血ができない期間は6か月です。家族が薬に触れないための注意も欠かせません。
副作用の種類はよく似ていて、どちらもガイドラインの推奨度はAです。
どちらが合うかは、薄毛の状態や体調、生活の予定によって変わります。気になることを整理したうえで、医師に相談してみてください。
本記事は AGA・薄毛情報編集部 が編集責任を負って作成しています。
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