「動画を倍速で見ないと落ち着かない…」
「倍速視聴って、脳に悪いのかな?」
「最近、注意力が続かないのは倍速視聴のせい?」
限られた時間を有効に使おうと倍速視聴を続けるうちに、通常速度では物足りなさを感じることはありませんか?
倍速視聴が脳や注意力に関係しているのかを知ることで、これからも倍速視聴を続けてよいのか考えられるでしょう。
この記事では、倍速視聴のメリット・デメリット、タイパ疲れを感じたときの対処法を解説します。
倍速視聴に慣れてしまい不安を覚えるなら、ムリなく動画と付き合うためのきっかけにしてください。
倍速視聴でタイパを重視する人は増えている
YouTubeやSNSを倍速で見る人は少なくありません。
マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが実施した調査によると、倍速視聴を経験した人は47.0%で、3年前より12.6ポイント増加しました。[1]
とくに20代男性では「倍速で見ないと時間を損した気になりそう」「時間が短いため集中して視聴できる」といった回答がみられます。
限られた時間で多くの情報を得ようとする「タイパ(タイムパフォーマンス)」を意識して、倍速視聴を活用する人が近年増えてきていることがわかります。
そのため、倍速視聴を好むことだけでADHDのような発達障害があるとは限りません。
ただ、通常速度では落ち着かないと感じるときは、倍速視聴の習慣だけでなく日頃の睡眠状況やストレスなど、今の生活を振り返ってみることが大切です。
もし「通常速度では落ち着かない」「集中しようとしても気が散ってしまう」と悩んでいるなら、ひとりで抱え込まず、新宿・秋葉原・横浜・大阪梅田・博多にあるおおかみこころのクリニックに相談してください。
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倍速視聴は脳に悪い?メリット・デメリット
倍速視聴は時間を節約できる一方で、情報を理解するための負担が増える可能性もあります。
倍速視聴のメリット|時間を節約できる
倍速視聴のメリットは、短い時間で多くの情報を得られることです。
次のような場面で活用できるでしょう。
- 学習:一度学んだ内容を倍速で復習する
- 趣味:気になる動画を限られた時間で楽しむ
- 情報収集:仕事に必要なニュースや解説動画を短時間で確認する
大学生を対象とした研究では、通常速度で学習したあとに2倍速で学習すると、理解度が高くなるという結果が報告されています。[2]
また、普段からタイパを意識して倍速視聴をしている人は、倍速視聴の経験がない人よりも動画の理解度が高い傾向も示されました。[2]
ただし、倍速視聴には経験や向き不向きが関係する可能性があるため、誰にでも合うとは限りません。[2]
時間を節約するためだけに倍速視聴をするのではなく、動画の内容によって自分の理解できる速度を選ぶことも大切です。
倍速視聴のデメリット|情報を理解するための負担が増える可能性がある
倍速視聴では、通常速度よりも情報を理解するための負担が増える可能性があります。
大学生を対象とした研究では、2倍速で動画を見たときの方が、通常速度で見たときよりも動画の内容を注意深く見ていた可能性が示されました。[3]
そのため、倍速視聴になれた人の中には、通常速度で視聴すると「落ち着かない」「物足りない」と思うこともあるでしょう。
研究の参加者からは次のような主観的な報告もされています。[3]
- 2倍速のほうが集中できたと感じる
- 通常速度よりも学習の負担が大きいと感じる
このように、倍速視聴では通常速度よりも注意深く動画を見れる一方で、情報を処理する負担も増える可能性があるのです。
ただし、注意深く動画を見れるからといって、倍速視聴が日常生活での注意力にどのように関係しているのかは、はっきりとわかっていない部分があります。
倍速視聴で疲れを感じるときはムリに見続けず、あなたに合った速度に調整しましょう。

慣れってありますよね!
倍速視聴でタイパ疲れを感じたときに試したい3つの対処法
倍速視聴で疲れや落ち着かなさを感じるときは、次のように動画の見方を工夫しましょう。
ここでは、日常生活で取り入れやすい3つの対処法を解説します。
倍速視聴の合間に休憩をとる
倍速視聴で疲れを感じるときは、こまめに休憩をとりましょう。
厚生労働省でも、パソコンなどの画面を長時間見続けることによる疲労を防ぐためには、適切な休止時間を設けることを勧めています。[4]
倍速視聴で疲れを感じたら、次のような工夫を試してみてください。
- 疲れを感じたら途中でも動画を止める
- 動画を1本見終えたら一度画面から目を離す
- 休憩中は遠くを眺めたり軽く身体を動かしたりする
動画を最後まで見なければとムリをする必要はありません。
あなたの疲れ具合に合わせて休憩を取り入れてください。
動画を見ない時間を意識的につくる
空いた時間を無駄にしたくないと思い、ついスマホを手に取ることもあるでしょう。
ただし、動画を見ることだけが有意義な過ごし方ではありません。
たとえば、通勤中は景色を眺めたり、休憩時間にはスマホを置いてコーヒーを飲みながら一息ついたりするのも有意義な時間の過ごし方です。
寝る前に動画を見る習慣があるなら、スマホに触れる時間を決めておくのもよいでしょう。
何もせずに過ごす時間を「無駄」と考えなくても大丈夫です。
効率ばかりを意識せず、あなたが心地よく過ごせる時間も大切にしてください。
休み方がわからないときは、下記の記事もあわせてご覧ください。
疲れているのに休み方がわからないあなたへ|上手に休むための考え方
動画の目的によって再生速度を使い分ける
倍速視聴をムリにやめる必要はありません。
「なんだか落ち着かない」「タイパ意識に疲れた」と感じたら、動画の目的によって再生速度を使い分けてみましょう。
たとえば、次のような方法があります。
- 娯楽:映画やドラマは通常速度でゆっくり楽しむ
- 情報収集:内容を理解できる範囲で倍速を活用する
- 学習:はじめて学ぶ内容は通常速度で確認し、復習で倍速を使う
すべての動画を同じ速度で見る必要はありません。
趣味や娯楽は通常速度で見ることで「ゆったり過ごせているな」と、時間の余裕を意識するきっかけにもなるでしょう。
あなたのその日の気分や疲れ具合に合わせて、ムリなく楽しめる速度を選んでください。

そのときの気分で速度を変えるのもよいでしょう
まとめ|タイパだけにこだわらず心地よい時間を過ごそう
倍速視聴は、限られた時間で多くの情報を得られる便利な方法です。
一方で、情報を理解するための負担が増える可能性もあり、誰にでも合っているとは限りません。
倍速視聴で疲れを感じるときは、休憩をとったり再生速度を調整したりしてみましょう。
タイパだけにこだわらず、あなたが心地よく過ごせる時間も大切にしてください。
また、倍速視聴を好むことだけでADHDのような発達障害があるとは判断できません。
ただし、落ち着かなさや集中しにくさが続き、仕事や日常生活で困っているときは、精神科や心療内科に相談するのもひとつの方法です。
ひとりで抱え込まず、新宿・秋葉原・横浜・大阪梅田・博多にあるおおかみこころのクリニックに相談してください。オンライン診療も行っており、全国どこからでもご相談いただけます。
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【参考文献】
[1]動画の倍速視聴に関する調査(2024年)|Cross Marketing
https://www.cross-m.co.jp/report/trend-eye/20240306baisoku
[2]タイパ勉強法は本当に効率的と言えるのか―等倍・倍速視聴順並びに経験の影響―| 林美都子・菊池千登
https://www.jstage.jst.go.jp/article/hps/47/0/47_8/_article/-char/ja
[3]映像コンテンツの高速視聴における事象関連電位P300振幅を指標とした注意配分量の分析|長濱 澄・名取優太・岩附直登・川島一朔・森田裕介・百瀬桂子
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjet/42/Suppl./42_S42026/_pdf/-char/ja
[4]「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて」の一部改正について|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc6314&dataType=1&pageNo=1
- この記事の執筆者
- 柚木ハル
作業療法士として精神科で17年の臨床経験を積み、現在は訪問リハビリに従事。経験を生かしメンタルヘルスを中心に、やさしく寄り添う文章を心がけて執筆しています。








